【令和5年度版】「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」ってどんな制度?助成条件・上限額・手続きをまとめて解説!

断熱リフォームは、快適な居住環境づくりや光熱費の節約などに効果が期待できるリフォームです。工事をするにあたり、助成金制度があれば使ってみたいと考えている方もいるのではないでしょうか。

断熱リフォームにおすすめの助成金制度のひとつに、「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」が挙げられます。一定の条件を満たした断熱リフォームを行うと、最大140万円の助成金を受け取れる制度です。

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」は、近年世界的な課題になっている環境問題の解決に貢献するために設けられました。今回は、そんな「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の助成金の金額や、助成対象となる条件などについてまとめて解説します。

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の概要|誰が対象?予算額はいくら?

2023年11月現在、東京都では「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」というものを実施しています。簡単に言うと、省エネ対策や災害対策、健康的に過ごせる居住環境づくりなどを行う人に対して費用面のサポートを行う事業です。

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」は、この「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の一環として設けられています。数ある関連事業のなかでも、断熱リフォームに特化しているのが特徴です。

まずは、「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の概要を紹介します。

助成対象になる人・東京都内に住宅を所有している個人・法人
・東京都内に住宅を所有している個人・法人と共同で申請するリース事業者
※過去に税金の滞納がある方は対象外
予算額
(令和5年度分)
496億円
※災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業の総額です
申請期間事前申込:令和5年5月29日~公社が定める日まで
申込申請兼実績報告:令和5年6月30日~令和10年3月31日
※17時までにクール・ネット東京必着
助成対象になる製品・高断熱窓
・高断熱ドア
・断熱材
助成対象経費・材料費
・工事費

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」では、予算がなくなり次第受付を終了します。時間が経過すると申請できなくなる可能性もあるので、できるだけ早く申し込んでみてください。予算の残額は、クール・ネット東京の公式サイトから確認できます。

出典:東京都環境局|災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
出典:クール・ネット東京|(令和5年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
出典:クール・ネット東京|既存住宅における省エネ改修促進事業助成金交付要綱
出典:クール・ネット東京|災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

助成対象になる製品はどんなもの?条件を一挙紹介!

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の助成対象になる製品は、高断熱窓・高断熱ドア・断熱材の3種類です。まずは3種類共通の条件をチェックしてみましょう。

3種類共通の条件・東京都内の既存住宅に設置する
・令和5年4月1日以降に新たに設置する
・購入する製品は未使用品である

既存住宅とは、工事が完了した日から起算して1年が経過したものを指します。新築予定のマイホームや事務所などの新築に際して対象製品を設置する場合は対象外になるので、注意しましょう。

また、製品ごとにもいくつか条件が設けられています。製品ごとの条件は、以下の表の通りです。

高断熱窓・1つ以上の居室のすべての窓に、高断熱窓を設置する
・補助対象になっている製品を使用する
※1居室の窓をすべて高断熱窓にリフォームすれば、ほかの居室や廊下などの窓は1枚以上の改修で構いません
高断熱ドア・熱貫流率が3.49 W/(平方メートル・K)以下のドアを設置する
断熱材・1つ以上の居室の、外気に接する部分すべてに設置する
・補助対象になっている製品を使用する
・断熱材の熱抵抗値は、屋根・天井・外壁2.7以上、床2.2以上である

高断熱窓と断熱材の製品の種類は、クール・ネット東京にまとめられているリンクから確認できます。品番や数値の確認が難しい場合は、リフォーム業者にも問い合わせてみましょう。

出典:クール・ネット東京|既存住宅における省エネ改修促進事業助成金交付要綱
出典:クール・ネット東京|(令和5年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

最大140万円を助成!「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の助成率と上限額について

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」に申請すると、最大で140万円の助成金を受け取れます。断熱リフォームする範囲によっては予算が数百万円になるケースもあるので、費用面のサポートを受けられるのは心強いですね。製品ごとの上限額と助成率は以下の表の通りです。

上限額助成率
高断熱窓100万円/住戸助成対象経費の3分の1
※1,000円未満切り捨て
高断熱ドア16万円/住戸
断熱材24万円/住戸

上限額いっぱいの助成金を受け取るには、高断熱窓は300万円以上、高断熱窓は48万円以上、断熱材は72万円以上の助成対象経費が必要です。材料費と工事費はリフォームする面積に応じて増加するので、工事を依頼する業者の担当者と話し合いながら予算を考えましょう。

また、国の助成金制度と既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)を併用する場合は、助成額の算出方法が変わるので注意しなければなりません。他の制度と組み合わせて使う場合も、担当者に相談することをおすすめします。

出典:クール・ネット東京|(令和5年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
出典:クール・ネット東京|既存住宅における省エネ改修促進事業実施要綱

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の手続きの流れを8ステップで解説!

令和5年度から「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の申請手続きは一部が省略され、より利用しやすくなりました。基本的な手続きの流れと期限、申請方法を紹介します。

手続きの流れ01 業者に工事の見積もりを依頼
02 「事前申込書」を作成し、クール・ネット東京に提出
03 クール・ネット東京から「事前申込受理通知」を受け取る
04 業者と契約を結び、工事を開始
05 工事完了
06 「交付申請兼実績報告」を作成し、クール・ネット東京に提出
07 「助成金交付決定兼確定額通知書」を受け取る
08 指定口座で助成金の振り込みを確認
申請期限・事前申込:令和5年5月29日~公社が定める日まで
・申込申請兼実績報告:令和5年6月30日~令和10年3月31日
※事前申込の公社受付日から1年以内に交付申請する
※17時までにクール・ネット東京必着
※予算がなくなり次第、申請できなくなる可能性があります
申請方法電子申請と郵送のいずれかを選択
※電子申請が推奨されています

工事の最中や工事完了後に変更が発生した場合は、届出書や申請書をクール・ネット東京に提出することで、適切な対応を取ってもらえます。書類はクール・ネット東京公式サイトでダウンロードするほか、パソコンから電子申請することも可能です。

また、「申し込んだけれど、やっぱり申請を取り消したい」という場合は、交付申請撤回の届け出を提出すれば構いません。申請者の状況に応じて柔軟な対応を取れる体制を整えているので、肩の力を抜いて既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)を利用してみてくださいね。

出典:クール・ネット東京|【令和5年度】既存住宅における省エネ改修促進事業 助成金申請の手引(高断熱窓・ドア・断熱材)Ver.1.5
出典:クール・ネット東京|【令和 5 年度】既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材)よくある質問Q&A Ver.1.2

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」を利用するときのスケジュールの例

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の申込申請兼実績報告の期間は令和5年6月30日~令和10年3月31日と長く設けられていますが、実際は事前申込の公社受付日から1年以内に必要書類をまとめて提出しなければなりません。

「今は令和5年だけど、令和10年の3月末までに提出すればいいんでしょ?」と思っていると助成金を受け取れなくなる可能性があるので、スケジュールの管理に注意しましょう。参考までに、令和5年12月1日を始点としたスケジュールの例をまとめてみました。

令和5年12月1日業者に断熱リフォームの相談・見積もり
令和5年12月10日事前申込に必要な書類を提出
令和5年12月15日事前申込の公社受付日
令和5年12月20日「事前申込受理通知」を受け取る
令和5年12月23日業者と契約を結ぶ・工事開始
令和6年2月1日工事完了

申込申請兼実績報告の締め切りを過ぎてしまうと、事前申込が無効になってしまいます。工事が長引いたり書類を作成する時間を取れなかったりする場合は、延長の届け出を提出することでさらに期限を1年延ばすことが可能です。

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」を利用して断熱リフォームするときは、業者と話し合いながら事前にしっかりとスケジュールを組み立てておきましょう。

出典:クール・ネット東京|(令和5年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材) 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
出典:クール・ネット東京|【令和5年度】既存住宅における省エネ改修促進事業 助成金申請の手引(高断熱窓・ドア・断熱材)Ver.1.5

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の申請に必要な書類一覧

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」を申請するときは、さまざまな書類を提出しなければなりません。書類を提出するタイミングは、事前申請と申込申請兼実績報告です。一戸建て住宅の断熱リフォームで提出必須の書類を、以下の表にまとめてみました。

事前申込・事前申込書
・見積書
・返信用封筒(郵送で申請する方のみ)
申込申請兼実績報告・助成金交付申請兼実績報告書
・費用総括表
・費用明細書
・平面図(全フロア)
・助成対象住宅の写真
・建物の登記事項証明書
・本人確認書類
・助成事業に係る工事請負契約書
・助成事業に係る領収書
・施工証明書もしくは出荷証明書
・助成金の振込口座番号等がわかる書類

工事の内容によっては、追加で他の書類や写真の提出を求められる場合もあります。電子申請だと、提出書類と記入例が画面に表示されるので簡単に確認できますよ。特に申込申請兼実績報告ではたくさんの書類が必要なので、工事完了後スムーズに申請できるよう、少しずつ用意していきましょう。

また、書類には「決められた書式を使う」「こんな情報を記載するように」と細かい決まりが設けられています。助成金申請の手引を読みながら、丁寧に準備してみてくださいね。

出典:クール・ネット東京|【令和5年度】既存住宅における省エネ改修促進事業 助成金申請の手引(高断熱窓・ドア・断熱材)Ver.1.5
出典:クール・ネット東京|既存住宅における省エネ改修促進事業 交付申請兼実績報告

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」は他の制度と併用できるの?

新築でマイホームを建てるほどではないとはいえ、断熱リフォームにもそれなりの費用がかかります。助成金制度をいくつか組み合わせて、資金面のサポートを最大限受けられたら助かりますよね。

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」は、国、東京都以外の道府県、市区町村などが実施している助成金制度と併用できます。併用できる具体的な制度を、いくつかピックアップしてみました。

事業名・制度名概要上限額
住宅省エネ2023キャンペーン
(先進的窓リノベ事業)
事業の登録者と契約を結んだ方を対象に、窓の断熱リフォームを支援。200万円
既存住宅における断熱リフォーム支援事業一定の条件を満たす断熱材・窓・ガラスを用いた断熱リフォームを支援。120万円
青梅市省エネルギー住宅改修補助制度青梅市に住んでいる方を対象とした助成金制度。高断熱窓ガラスへのリフォームを支援。10万円

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」には、併用できる制度とできない制度があります。基本的に、東京都が実施している事業とは併用できないと考えて良いでしょう。助成金制度を組み合わせて使いたい場合は、業者の担当者にその旨を伝えて併用できる制度を教えてもらうことをおすすめします。

出典:クール・ネット東京|【令和 5 年度】既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材)よくある質問Q&A Ver.1.2
出典:先進的窓リノベ事業|先進的窓リノベ事業 事業概要
出典:公益財団法人 北海道環境財団|【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
出典:青梅市|既存住宅向け高断熱窓ガラスへの改修支援がはじまります〜青梅市省エネルギー住宅改修補助制度〜

【参考】東京都が展開している住宅リフォームの助成金制度

参考までに、東京都が展開している住宅リフォームの助成金制度もいくつか紹介します。「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」とは併用できませんが、資金面の負担を軽減してくれる心強いものばかりです。リフォームの内容と照らし合わせながら、利用を検討してみましょう。

事業名・制度名概要上限額
家庭における蓄電池導入促進事業東京都内にある住宅を対象に、蓄電池システムの設置を支援。1,500万円
戸建住宅におけるV2H普及促進事業東京都内にある戸建て住宅を対象に、電気自動車・プラグインハイブリッド自動車用のV2Hの導入費を支援。50万円
熱と電気の有効利用促進事業東京都内の住宅を対象に、太陽熱利用システム・地中熱利用システム・エコキュート等の設置を支援。180万円

断熱以外のリフォームも考えている方は、上記のなかから利用する制度を選ぶのもひとつの手段です。リフォーム費の節約に最も効果が期待できそうな制度を使ってみてください。

出典:クール・ネット東京|令和5年度 家庭における蓄電池導入促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
出典:クール・ネット東京|【令和5年度】戸建住宅におけるV2H普及促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
出典:クール・ネット東京|令和5年度 熱と電気の有効利用促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

最大140万円サポートしてもらえる助成金で節約しながら自宅をリフォームしよう!

「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」は、自宅の断熱性を高めるリフォームに役立つ助成金制度です。最大140万円をサポートしてもらえるので、大幅な予算の節約が期待できます。

家の断熱性を高めるとより快適に過ごせるようになるのに加え、光熱費の削減にも効果的です。断熱リフォームを計画するときは、「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」の活用を検討してみましょう。

株式会社ささもと建設では、東京都青梅市や西多摩エリアを中心にマイホームの新築・リフォームを行っております。ご自宅の断熱リフォームを検討している方は、お気軽にお問い合わせください。

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